TOPページ活動報告>09.09.08 平成21年度第3回横須賀市議会定例会吉田市長の所信表明に対して代表質問を行ないました。
 平成21年度第3回横須賀市議会定例会で吉田市長の所信表明に対して代表質問を行ないました。
                                    板橋議員 (9月8日) 
 先日の吉田市長の所信表明を伺い、今後の市政運営の基本的な考え方、そして当面の行政政課題について、団を代表し質問させて頂きます。 
 先日の市長の所信表明について、簡単に感想を申し述べます。
 市長として、初めての登壇という緊張感もあったせいか、吉田市長には珍しく、少々上ずった感じのスピーチは正直、意外でした。
 また、さらに意外だったのは、その中身です。市長の意気込みとは裏腹に、「スピーチ以上に、上滑り」の観は否めません。なぜならば、横須賀に生まれ育ち、自然のうちに、身に付いた、私たちの歴史観や文化観そして郷土観と、市長の基本的な認識の間に、少なからぬズレを、率直に感じたからです。
1.所信表明について
【市長就任後の率直な感想】
 市長就任後、約2カ月が経った現在の率直な感想について伺います。
「チェンジ」「脱・官僚」「あたらしい横須賀」を旗印に、多くの市民の期待を一身に受けて、新市長に就任された吉田市長は、所信表明の冒頭、「選挙で市民の負託を受けたのは自身ではなく、掲げたマニフェストであり、その実現こそ、私に課せられた使命である」とその意気込みを語っておられます。
 当然の事ながら、マニフェストとは、4年間の「市長と市民との契約」であります。
 私たちも、市長の207項目におよぶマニフェストの中身を、くまなく拝見させて頂きました。その中には、これまで私たちが議会や様々な場で訴えてきた政策の理念や、具体的な政策・施策も、数多く盛り込まれているわけですが、全体を通して強く感じたことは、政策施策そのものに曖昧さが多く、曖昧であるが故に、財源の裏付けようがなく、現状認識の甘さから、法的制約すら顧みない、「いいとこ取り」のご都合主義的な部分も見受けられ、果たしてどこまで実現できるのか、市長の政策実現力に、多くの市民が注目しております。
 また、「現状を知れば知るほど、その責任の重さと、乗り越えるべき壁の大きさに身が引き締まる想い」とも言われておりますが、その真意は、どこにあるのでしょうか?
自らの現状認識の甘さから、マニフェストの実現に、早くも黄信号が灯り始めた、と感じているのでしょうか?
 今回の市長選では、多くの市民が市長の若さと行動力に期待して投票されたと思いますが、私たちも含めて、就任2カ月経ってもチェンジ(改革・変革)の胎動が感じられない、と感じている市民も少なくありません。市長も「お叱りの声を耳にしている」と率直に認められている、その一方で、「私にとっては、今後大きく羽ばたいていくための、必要不可欠な助走期間」と市民の理解を求めております。
 しかし、ここで少々気になる点は「私にとって」という表現です。「あたらしい横須賀にとって」という表現ならば、まだ理解できます。しかし、「私にとって、大きく羽ばたいていく…」となると、市長は市長職を踏み台にして、早くも次のことを考えているのでは?との憶測も、正直耳にしているところです。憶測で物を言うのは大変に恐縮ではありますが、市民の率直な声ですので、これらの点も踏まえ、市長就任後の率直な感想を、まずお聞かせ下さい。

【市長と議会との関係】
 今後の市政を、互いに担ってゆく立場から、市長と議会の関係について、市長のご認識を伺います。
 私は、市長のマニフェストの最大の特徴は、今後の市政運営に欠かせない議会との関係を、あえて盛り込んだことにある、と思っております。市会議員を経験された市長ならではの発想であり、そのことについては、高く評価しています。
 しかし、マニフェストでは、市長を「エンジン」、議会を「ハンドル」と例えられておりますが、所信表明では、市長が「ハンドル」、市役所が「エンジン」そして議会は「アクセル、ブレーキ、ギヤチェンジ」とその立場が逆転しているのは、一体どうゆう意味なのでしょうか?
 上げ足を取るつもりは毛頭ありませんが、私は、従来から言われているように、それぞれが車の両輪であり、市政を前に進めるためのエンジンと考えるのが、二元代表制、民主主義の原則であると考えます。その自覚のもと、市長もよくご存じのように、現在議会においても、超党派で、議会基本条例の制定に邁進しているところですが、これまで以上に、市長と議会とが、互いの立場に自覚を持たねばならないことは、自明であります。問題は、どこをめざして前に進めるのか、という目的地ではないでしょうか?市長は、その目的地について「あたらしい横須賀」と言われました。また、「役割や立場が違っても、一台の車が向かう先は一緒」とも言われました。私たちもそのスタンスは理解致します。しかし、市長が言う「あたらしい横須賀」という目的地が、どこを指しているのか、曖昧模糊としていて、よく理解できません。目的地を共有できなければ、車は前へ進めません。
 そこで、この際、市長が私たち議会と一緒に進もうとしている「あたらしい横須賀」とは、どのような「横須賀」なのか?具体的にお示して頂きたいと思います。その上で、市長と議会との関係がどうあるべきなのか、改めて市長のご認識を伺います。

【脱官僚政治と首長の多選禁止について】
 脱官僚政治と首長の多選禁止について伺います。
 市長は、36年間続いた官僚政治を打破し、悪しき官僚文化に染まった市役所を改革する、と言って当選されました。所信表明でも、改めてこの官僚文化について批判されています。そして、それを自戒し、乗り越えていくことこそ、トップとしての最初の姿勢とも言われております。市長の言う官僚文化については、後ほど改めて触れたいと思いますが、ここでは、「トップの姿勢」として、首長の多選禁止または自粛について、市長のお考えを是非とも伺わなければなりません。
 確かに、私たちの街、横須賀のかじ取り役は、旧自治省出身の市長が、36年間務めてきたことは事実です。それが、市長の言う悪しき官僚文化を生んだ直接的な原因かどうかは、別として、市長が長年にわたる官僚政治の打破を訴え、悪しき官僚文化を憎み、そのことを自戒し、本気で乗り越えていこう、とお考えならば、政治家としての政治信条として、首長の多選禁止(自粛)に触れないのは、政治家としてあまりにも無責任と言わざるを得ません。市長も当然ご存じの通り、市長職には幅広い権限が与えられています。その職に同一のものが長年にわたって存在することの弊害も、自覚されていることでしょう。だからこそ、改革派を名乗る全国の首長の多くが、自己の政治信条に基づいて、多選禁止、多選自粛のための条例づくりに、力を注いでいるのではないでしょうか?
それは、官僚出身であとか、民間出身であるとかは関係ありません。
 ここで改めて、脱官僚政治と首長の多選禁止・自粛について、市長の政治家としての政治信条を、是非ともお聞かせ願います。

【財政の現状認識について】
 本市財政の現状認識について伺います。
 所信表明で市長は、本市の財政状況について、「財政危機宣言を出してもおかしくないような状況」と言われました。その最大の要因は、歴代市長の「将来の財政負担を顧みない、ひとりよがりのハコモノ主義」と一刀両断。その一方で、「この横須賀には、ないものはない、と言ってもよいほど、快適な都市生活を営む上で、必要なものはすべて揃ってる。まさに、フルセットで都市機能が整備されています。」とも述べられ、これを「オールインワンの横須賀」と称し、「大きな強みの一つ」とさえ、言われています。
 「ローマは一日にして成らず」との言葉を引き合いに出すまでもなく、市長の言う「オールインワンの横須賀」も一夜にしてできたわけではありません。多くの先人たちの長年にわたる汗と努力の結晶として、今の横須賀が存在し、多様な価値観を有する42万の横須賀市民が、その都市基盤の上に立って、多様な行政サービスを享受しながら、日々生活し、市民活動に精を出しておられることを私たちは決して忘れてはなりません。
 市長は、今の危機的財政状況を創りだしたのは、36年間の官僚文化と痛烈に批判されていますが、本当にそうなのでしょうか?
 横山市政の時代は、まさに高度成長期の建設の時代を担い、それを引き継いだ沢田市政は、まさにバブル経済の崩壊という、時代の転換期にあって、建設の時代の負の遺産を背負いながら、YRPに象徴されるように、将来を展望し、本市の産業構造の転換を図りつつ、財政の立て直しに、懸命に取り組んでこられました。
 そして、それを引き継いだ、前蒲谷市政の4年間は、国の構造改革路線の中で、三位一体改革の名のもと、地方財政への逆風を一身に受けながら、歳出の削減と「元気な横須賀」の実現に、真摯に取り組んでこらたことは、市長もご案内の通りです。
 それぞれ歩んできた時代状況は違いますが、共通して言えることは、財政面での構造的な問題を常に抱えながら、都市基盤の充実と財政の健全化という、2つの命題の両立という重い課題を背負いながら、市政運営にあたらねばならなかった、という点ではないでしょうか。
 確かに市長がおっしゃるように、横須賀市の財政は決してゆとりのある状況ではありません。むしろ、硬直的な状態が長く続いているのも事実です。しかし、その原因を官僚市長のひとりよがりのハコモノ主義、と切り捨てるのは、あまりに短絡的であり、市民に誤解を与えかねません。
 所信表明で述べられた「財政危機宣言を出す、出さない」の客観的な判断基準を市長は、どう考えておられるのでしょうか? この際、是非ともその根拠を市民に分かりやすくご説明頂ければと思います。
 私も、選挙戦で市長が問題にした、経常収支比率と借金残高、それに預金残高を加えて、改めて比較検討してみました。
 平成20年度決算によれば、確かに、財政の弾力性を示す経常収支比率は、95.8%で、県内19市中16位、中核市では39市中、34位と厳しい状況ですが、対前年度からは0.6%改善しています。また、市民1人当たりの借金の額は、397,143円で、県内17位ですが、中核市では20位で、金額では平均値を下回っています。
また、一人当たりの貯金(積立金)の額は、35、764円で、県内12位。金額的には平均を上回っており、中核市では、21位でほぼ平均値です。比較論としては、人口規模や都市基盤整備の状況が全く異なる県内比較よりも、都市の規模が類似している中核市比較の方が参考になると思いますし、財政指標は経年的に見ていかなければ、その都市の財政状況が良くなっているのか、悪くなっているのかを、立体的に見ることは出来ません。
 いずれにせよ、今回の客観的な指標を幾つか比較しても、本市の財政状況が、「財政危機宣言を出してもおかしくない」と短絡的に言われるような状況ではないと考えます。
 もし、断片的な指標だけを持ち出して、それを主観的に捉えて物を言う、という姿勢であるならば、それは市長として、市民に必要以上の不安をあたえる、あまりにも無責任な態度ではないでしょうか?
 さらに、マニフェストには、「第2の夕張にならないようにする」とも言われていますが、夕張問題を契機に、平成19年度決算から公表が義務付けられた、財政健全化法に基づく判断指標。市長もすでに、20年度の決算数値もご覧になっていると思いますが、この数値は、自治体の目に見えない借金や、将来にわたる負担がどれだけあるかを客観的に示すもので、市長も以前から大変に関心の高い、指標の1つであると思います。市長はこの客観的な判断指標に基づいて、現在の本市の財政状況をどのように評価されているのか、合わせてお答え願います。
 また、マニフェストでは、財政白書を毎年作成し、市民に公表すると言われておりますが、その際、様々な財政指標に基づく財政分析を徹底し、本市財政の構造的な問題点を明らかにすることも重要と考えます。そこで、本市財政の構造的な問題点を市長はどのように把握されているのか、そのご認識についても、お聞かせ頂きたいと思います。

【横須賀の強みについて】
 市長は、横須賀の強みを、3つの視点で述べられています。横須賀の地形的特徴である半島や谷戸の文化を「オンリーワン」と言い、産業も含めた都市基盤を「オールインワン」と言い、『この2つの強みを発揮し、「ひとつの横須賀」のために「オールフォーワン」を合言葉として今後の市政運営に臨みたい』と市民に呼び掛けられています。
 私も横須賀で生まれ育った市民の1人ですが、市長が何を訴えたいのか、正直心に響くものがありません。そこで、市長の真意がどこにあるのか、確認を含めて伺います。
 まず、「半島文化と谷戸文化」=「オンリーワンの横須賀」について伺います。
 市長は「横須賀の文化は、半島文化と谷戸文化に特徴づけられる」と断言されております。しかし、横須賀の文化を「半島」と「谷戸」に特徴づけるには、あまりにも文化を矮小化し過ぎていないでしょうか。文化とはそもそも、生活万般にわたる、固有の価値観であり、ここでは横須賀の「文化」ではなく、横須賀の「郷土」との表現に置き換えた方が、まだ理解できます。この点、市長のご認識はいかがでしょうか?
 さらに「半島文化は半島全体の独立性と一体感。谷戸文化はそれぞれの集落の独自性と多様性を融和される受容性の強さが特徴」とされ、「その土壌が近代史のスタートをきるフロントランナー足りえた」との認識を示されました。
しかし谷戸文化なるものは、専門家にお聞きしても文献にも見当たらず、しかも谷戸とは三方を丘陵や大地に挟まれた平地を指し、どちらかと言えば排他性や広がりのないことを指している表現であるため、むしろ、都市としての発展の阻害要因との認識が強く、逆に「横須賀の弱み」とされてきたのが、私たちの率直な想いです。
 さらに谷戸は三浦半島に多く存在することは事実ですが、島国の日本には全国いたるところに存在し、「横須賀がオンリーワン」とは思えません。
 さらに、横須賀が近代史を開くフロントランナー足り得たのは、ペリーによる開国と、幕府の近代化政策の舞台となってから始まるのであって、必ずしも、半島文化や谷戸文化に起因している、と考えるのは無理があると思います。
 むしろ横須賀の強みは、開国や近代化の歴史、海とみどりの自然の豊かさなど、歴史、風土、地政学的な利点から、横須賀は「オンリーワン」なのであって、私を含め、それが多くの市民の一致した認識ではないでしょうか?谷戸文化と「オンリーワンの横須賀」という市長の認識には、どう考えても結びつきません。その町の、歴史や文化への思いは、まさに、市民の心であり、これからの市政運営を託された市長の生命線です。そこに市民との間に認識のズレがあるとすれば、市長のめざす「ひとつの横須賀」「オールフォーワン」へ向けた市民意識の共有は大変に難しいのではないか、と危惧するのは、私ひとりではないと思います。そこでまず、市長の言う「谷戸文化」と「オンリーワン」の因果関係について、市長は何を持ってそう言われるか、市民に分かりやすくご説明頂きたいと思います。
 次に、「産業的ポテンシャル」=「オールインワンの横須賀」について伺います。
先ほども引用しましたが、市長は、「この横須賀には、快適な都市生活を営む上で必要なものはすべて揃っており、このポテンシャルも、横須賀の大きな強みの1つ」と述べられ、今日まで営々と築きあげてきた先人の努力を評価されています。ここで言う都市機能の中には、「ひとりよがりのハコモノ」として批判してきた、芸術劇場や美術館、ソレイユの丘も含まれているのでしょうか。一方では、ハコモノを「官僚文化」と批判し、ここでは、「ないものはない快適な都市機能」と評価する。文脈に整合性がなく、いったいどちらが本心なのか理解できません。市長の言われる「オールインワンの横須賀」とは、一体何を言いたいのか、改めてご所見をお聞かせ下さい。

【基地対策について】
 はじめに、日米安全保障条約に対する市長のスタンスについて伺います。市長は「安全保障条約に基づき、基地の存在を現実のものとして受け止める」と言われましたが、「現実のものとして受け止める」という表現は、必要性を認めるという解釈でよろしいのか。まず、お答え願います。
 次に、マニフェストでは、2年以内に、常設型の住民投票を盛り込んだ自治基本条例の制定を謳っております。就任直後の記者会見で市長は、住民投票の対象範囲について、「要件によっては住民投票では取り上げないというような条文が入るようなことは絶対にない」と述べられています。要件とは具体的に何を想定しているのでしょうか。お答え願います。
 また、原子力空母は、国の安全保障上の観点から、やむなく受け入れを認めているものであり、その上で市民の安全性や生活の負担に対し、前蒲谷市長も粘り強く応分の補償を国に求め、積み上げてきました。過去2回にわたる直接請求の折にも、受け入れの是非について選択肢がない中で、住民投票を実施することは、結果として議会とのねじれや、国の補償の問題、市長リコールなど、他都市の事例を見ても、必ずしも良い結果にはなっていません。むしろ敢えて実施することによって、逆に市政が混乱するのでは?との判断のもと、この議会において、2回とも否決された経緯があります。その背景には、基地の街として、国との関係は特に重要案件であり、国との強いパイプが必要との現実的な市民の判断から、官僚出身の市長が長く続いた、という歴史的な側面があるのも事実です。そうした背景のもと、常設型の住民投票の対象範囲に、基地問題などの国の専権事項を加えることの是非について、「ひとつの横須賀」を標榜される吉田市長のお考えを、改めてお聞かせ下さい。

【計画行政と基本計画の策定について】
 次に、計画行政と基本計画の策定について伺います。
市長は、現在策定中の第2次基本計画に、既存の分野別基本計画を位置づけ、市役所の計画行政全体を俯瞰することができるような、計画体系づくりを目指すとされております。その方向性は私たちも同感です。しかし、問題は、その骨格となる基本計画の目標年次が、長すぎるのではないかという点です。
 ご存じの通り、次期基本計画の目標年次は、平成23年度〜33年度の11カ年計画と、大変に長いスパンの計画です。かつてのように経済が右肩上がりの時代であればともかく、10年後の社会状況がどのようになっているのか、誰も見通せない不透明な時代状況にあって、その先までを想定した計画では、「絵に描いた餅」となるのでは、と危惧するのは当然です。しかも、今回からは議会の議決案件であり、議会も同様の責任を負うわけですから、より現実的な計画とするためにも、計画期間をやはり5〜6年とするのが適切ではないかと考えます。また、分野別の基本計画も目標年次に整合性を持たせた上で、体系化すべきと考えますが、市長のご見解をお聞かせ下さい。
 また、財政基本計画の策定の必要性については、私たちも主張してきたところでありますので、この際、その位置づけと策定の基本的な考え方について、合わせてお聞かせ願います。
2.政治信条として位置付けた3つの基本政策について
【水と緑に親しめるまち】
 まず、「水と緑に親しめるまち」について伺います。
 緑豊かな横須賀の自然環境を、私たちの子や孫の代まで、そのまま引き継いでいきたいと願うのは、私たちも市長と同じ想いです。なぜならば、首都圏にあって海や緑の豊かな自然は、「横須賀の第1の強み」であると思うからです。
 近年の地球温暖化の影響が私たちの生活をも脅かし始め、今まさに、自然環境の保全の動きがますます加速する中で、本市においても、緑の基本計画の見直しが、着々と進められているところです。
 市長のマニフェストでも、様々なことをお考えのようですので、その基本的な考え方について、何点かお伺いしたいと思います。
 まず、本市の緑の現状と今後の課題について、市長の基本的な考え方を改めてお聞かせ願います。
 次に、良好な緑地保全策として、市長が掲げている「不伐の森の指定」と「緑地の寄付制度」については、土地の所有者の十分な理解と協力が必要な上に、仮に指定や寄付を受けられたとしても、良好な緑地保全のためには、樹木の保全管理のために相当な経費が必要と思われます。「緑地基金」の活用も念頭においていられると思いますが、「いのちの基金」と同様、市民の善意を前提とした施策の展開には、おのずと限界があり、継続的かつ安定的に行うことは、なかなか難しいのではないかと思いますが、みどりを守るという市民意識の醸成や、財源確保の問題について、市長はどのようにお考えか、基本的なお考えをお示し下さい。
 次に、急傾斜地防災工事の工事手法の見直しについて伺います。
 市長もご存じの通り、市内には市街化区域の中にも、良好な緑が点在しています。
しかし、急傾斜地の多い本市の状況は、防災工事が進むほどに市内の至る所にコンクリートの擁壁が出現し、景観にも影響が出ています。もちろん、市民のいのちと財産を守るという防災工事の本来の趣旨に沿って見れば、やむを得ないことですが、工法の見直しも検討に値すると思われます。
 そこで、安全と緑の確保、さらにCO2の削減にも効果を発揮できる、潜在自然、植生構成種(いわゆるシイ、タブ、カシ)による植樹工法が、今注目されています。わが団も昨年視察させて頂いた高知県では、すでに標準工法として確立しており、切り土断面の法面緑化や四万十川の護岸工事などで採用されていました。さらに、長野県では学校の外周にこの方法による植林を児童生徒はもとより、地域住民も巻き込んで、「みんなで木を植えよう運動」を展開しています。
 本市においてもすでに、湘南国際村など、モデルケースとして実施している箇所もあり、市長も是非研究して頂きたいと強く思っております。
 急傾斜地防災工事への適用は、民家と急傾斜地の間にあまりゆとりがないため、なかなか難しい面もありますが、緑を大切にすることに、人一倍、お思い入れの深い市長ですので、是非とも積極的なご検討を期待しておりますが、市長のご所見をお伺い致します。
 緑化政策の最後の質問として、市長が提唱される「(仮称)水と緑の基本条例の制定」と、「緑の基本計画」について、その基本的な考え方と、位置付けについて、市長のお考え方を、改めてお聞かせ下さい。
 次に、開発問題について伺います。
市長は、マニフェストで「必要な開発と乱開発を区分するために、大規模土地利用調整制度を適正に運用して、乱開発を防止する」とされております。
 しかし、市内で今、問題になっている幾つかの案件は、1万F以上の大規模開発ではなく、むしろ、特定建築物等行為条例の審査対象である1千F以下の、ミニ開発です。
 全体計画を事前に明らかにせず、ミニ開発を連続して行おうとする、まさに法の網をくぐり抜けた開発行為に、住民とのトラブルが発生しています。このような連続したミニ開発を、開発申請の段階で見抜くのは、現実的には大変に困難であり、また、事業者側の資金力をチェックする体制も整備されておりません。これまで、我が団もたびたび要望しておりますように、資金不足から開発を途中で放り出した事業者への「供託金制度」の導入や、その他の防止策についても検討して頂いてきたところですが、法の制約等によって、未だに、実効性ある対策が確立しておりません。そこで、市長が提唱されている乱開発防止のための基本的な考え方について、是非ご所見をお聞かせ下さい。
 次に、環境美化の観点から、市長が掲げた「車内からのポイ捨て禁止特区構想」について伺います。
 マニフェストでは、「車内からのごみのポイ捨ては、減点(反則)となるような特区の申請をします」とあります。市長の思いは分からない訳ではありませんが、これを実行するためには、まず、特区認可を受けねばなりません。仮に認められたとしても、実効性を担保するためには、警察権の行使が必要です。そこで、現在このような特区の認定を受け、取締りを行っている自治体があるのでしょうか?また、その達成年度を2年目までとしており、その実行部隊は、企業、団体、市民の協力としております。この実現には甚だ疑問を感じておりますが、市長の具体的なお考えを是非ともお聞かせ願います。
 次に、「いのちを大切にするまち」について伺います。
 「いのちを大切にするまち横須賀」を創りたいという市長のお考えは、私たち公明党がめざすまちづくりの、最重要課題に位置付ける政策理念の柱です。世代を超え、立場を超えてすべての市民が、幸せを感じられる「健康・福祉都市」そんな横須賀にしたいと私たちも強く願っています。
 市長も所信表明で言われるように「いのちを大切にするまち」といっても、医療・介護・福祉・人権など、様々な課題が山積しています。
 その中で、まず、救急医療体制充実のための基本方針について伺います。
 医療崩壊という言葉が叫ばれるようになって久しいところですが、「命を大切にするまち」の実現のための優先課題は、救急医療体制の充実と考えます。特に、医師や看護師不足の深刻な問題が構造的に解決されない中で、十分な救急医療が市民に提供できていない現実を、私たちは政治の責任として、真摯に受け止めなければならないと思っています。
 そこで、本市の救急医療体制の現状と、充実のための基本方針について、市長のお考えをお聞かせ下さい。
 次に、「いのちの基金」について伺います。
 市長は、市民のいのちを守るための人材の育成と施設整備のため、その財源として「いのちの基金」を立ち上げる方針を打ち出しておられます。その原資は、まず、市民からの善意の寄付、そして今後の行財政改革で生まれた果実の一部を積み立てて運営するとのことです。
 そこで、まずはじめに「いのちの基金」創設の意義とその目的について、改めて市長のお考えをお聞かせ下さい。
 次に、「いのちの基金」の設置目的の1つ目、ソフト事業として掲げられている、本市独自の医師・看護師養成のための奨学金制度の創設について伺います。
 深刻な医師と看護師不足を解消するため、特定目的の奨学金制度を創設しようとのお考えに異を唱えるものではありませんが、市長もご存じの通り、看護師養成のための本市独自の奨学金制度は、すでに制度化されており、市立看護学校の生徒さんに活用されております。卒業後は奨学金給付を受けた年数は、最低市内の病院で勤務することを条件に、月額12、500円、最大3年間の給付が受けられます。それに加えて、市内の各総合病院でも独自の奨学金制度を設けており、一定の成果を上げているとお聞きしています。また、医師については、養成のための奨学金制度はありませんが、本市には大学の付属病院もない上、医師の養成にはインターンとしての研修期間を含めて、10年の歳月が必要とされており、独自の奨学金制度を設けたとしても、果たしてどこまで事業効果が上がるのか予想ができません。市長はこの点、どのようにお考えか、看護師の問題も含めて、ご所見をお聞かせ下さい。
 次に、設置目的の2つ目、ハード事業としての役割について伺います。施設整備のための基金です。マニフェストでは、「いのちの基金の活用により、特別養護老人ホームを増設し、待機者を減らす」とされております。
 私も父を介護する母の姿を見てきましたので、施設整備の必要性は十分認識しております。しかし、施設建設には当然のことながら、整備目標を立てる必要があります。そのためには正確なニーズ把握と財源の裏付け、特に介護関連施設の場合は、介護保険料へも影響してくるため、市民負担も十分に考慮した、総合的な観点から、整備目標をたてる必要があります。
 平成23年度までの高齢者保健福祉計画の中で、すでに増設が決まっている300床を含めて、追加の整備目標について、市長はどのようにお考えでしょうか。
 また、介護保険料の国庫負担の関係から、追加建設については国の許可が必要とも聞いておりますが、その実現の可能性について、市長の忌憚のないご所見をお聞かせ下さい。
 最後に、安定財源の確保という観点から、「いのちの基金」の運営について伺います。施設整備には多額の財源が必要になります。民設民営を前提としても、今回の300床の増床計画でも、1床あたり200万円、計6億円の施設建設のための補助金が必要です。
 特に本市のような中核市の場合は、国からの補助金は期待できず、すべて市の持ち出しとなるわけですから、財源の確保が最大の課題です。その財源を市民の善意と、行革による果実の1部の充当で、本当に安定的な運営ができるのか、疑問です。「いのちを大切にするまち」の実現という大変に重要な施策を本気で目指すならば、基金という運用形態ではなく、計画に基づいた安定財源で対応すべきと考えますが、市長はいかがお考えでしょうか?本市には、すでに福祉目的のための「福祉基金」が存在しておりますので、市民の善意の受け皿とするならば、あえて基金を増やす必要はないと考えますが、市長のご所見をお聞かせ下さい。
 次に、「いのちを大切にするまち」の最後の質問として、救急医療センター移転・建替え問題について伺います。
 先の質問でも述べたように、救急医療の充実は、「いのちを大切にするまち」の推進に当たっては、大変に重要な政策課題であります。特に、第1次救急医療を担う救急医療センターは、築後約30年が経過し、施設の老朽化に加えて、診療科目の充実や、インフルエンザ等の感染症対策、手狭な待合室の改善や、駐車場の拡充など、多くの課題を抱えています。これらの課題解決のため、前蒲谷市長は、2013年を目途に、新港地区への移転建替え構想を打ち出しました。市長は市議時代からこの移転・建替え構想については、疑問を呈し、マニフェストでも移転・建替えではなく、運営の見直しを掲げ、あくまでも現在地での改修を検討されているとも聞いております。
 市長が新たなハコモノ建設に否定的であることは、市長の政治信条としては理解できますが、市民のいのちに、直接かかわる重要案件でありますので、ここは十二分な検討が必要と考えます。まず、将来の需要予測も含めて、センターとしての必要な機能は何なのか?また、それに対応した適正な施設規模はどのくらいなのか?そして将来にわたる財政負担はどうなのか?協力が不可欠な医師会の意向はどうなのか?その上で、現在地での改修が可能なのかを、総合的に判断して結論を導きだすべきではないでしょうか?そのためには、十分なシュミレーションに基づくデータを、私たち議会はもとより、市民に分かりやすく提示すべきです。
 救急医療センターは新たなハコモノではありません。マニフェストに反するからと言って、移転・建替えを鼻から否定するのではなく、幅広い議論を尽くして合意形成を図りながら、結論を導きだすというのが、市長の理想とする「民主主義のプロセス」なのではないでしょうか?市長の忌憚のないご所見をお聞かせ下さい。

【ひとづくりはまちづくり】
 次に「人づくりはまちづくり」について伺います。
 市長は所信表明で「人づくりのまち横須賀」の実現を謳っており、ご自身のマニフェストでも、「こどもは町の宝。まちづくりの原点は「人づくり」です。よりよい子育ては、よりよいまちづくりの礎です。母子家庭や共働き世帯の子どもたちが、健やかに育つよう仕組みを整えます。」と言われています。
 現在本市における子育て支援は、次世代育成支援対策法に基づく「よこすか子育ち支援計画」にそって、様々な支援が推進されており、わが団としても、今まで様々な子育て支援策を提案し、施策に反映されている、と理解しています。
 市長はマニフェストで「子育てにまつわるストレスや、不公平感をなくします」と言われておりますが、市長の言う「子育てにまつわるストレスや不公平感」とは具体的にどのようなご認識のもとで言われているのでしょうか? その上で、今まで実施されてきた本市の子育て支援策をどのように評価され、課題は何だとお考えなのか、合わせてお聞かせ願います。 
 また、平成22年度から5年間の「よこすか子育ち支援計画」の後期計画策定にあたって、市長が言われる「具体性のあるものにつくり直す」とのお考えを、具体的にどのように反映しようとされているのか、是非お聞かせ頂きたいと存じます。
 また、「子育てに対する親の不安を解消するため、親に寄り添い、一緒に成長を見守ってくれる、家庭医的な相談体制の構築と、インターネットによる相談体制の充実を掲げていますが、家庭医的相談体制とはどのようなイメージのものなのか、また既に実施されている「24時間ホットライン」や「かながわ小児救急ダイヤル#8000」など、各種相談体制との整合性はどうするおつもりなのか?ご所見を伺います。
 次にシンボル施策の2つ目として「学校を地域で診断する「しくみ」をつくります。」とあります。現在、本市の小中学校ではすでに「学校いきいき事業」の一環として、学校評議員制度の運営や、学校教育支援ボランティアの活用、また登下校時における見守り隊など、様々なかたちで地域に開かれ、支えられておりますが、市長の言われる学校を地域で診断する「しくみづくり」のねらいは何なのか?具体的にお聞かせ下さい。
 最後に、3つ目のシンボル施策として「学校緑化・校庭の芝生化」を挙げています。わが団でも以前から提案しているところですが、維持管理の難しさや、人手がないことなどを理由に中々進まないのが現状です。しかしながら、市長もよくご存じの通り、子どもたちが芝生の上で思い切り走り回ることは体力向上にもつながり、様々な教育的効果が期待できる上に、地球温暖化対策の一助としてのメリットも大変大きいことから、課題の解決を図りながら、早期に進めていくことが肝要です。そのためには、地域の皆さんの力が不可欠であり、学校・地域・行政が協力支援し「地域による学校づくり」の一つの象徴として「校庭の芝生化」を積極的に推進して頂きたいと考えますが、市長のご決意の程をお伺い致します。

3.現実課題として位置付けられた3つの課題について
【地域経済の活性化】
 はじめに入札制度改革について伺います。
 市長は、『まず雇用、そして循環する経済』が大事だとして、雇用と循環を経済活性化の柱として掲げました。そのためのシンボル施策の一つに、入札制度改革を取り上げ、地元業者が適正利益を確保でき、良い仕事をする企業が報われるような制度改革の姿を示されました。市の入札は利益が出ないと、よく耳にすることもあり、制度改革の推進は必要です。改革の中身については、神奈川方式等、今後研究する内容も含まれているようですが、公平性、透明性、競争性を担保する中で「適正利益の確保」といわれる適正利益の基準について、最低賃金を下回らない等、具体的な指標についてお聞かせ頂きたいと思います。
 次に、地域内循環経済について、伺います。
 働く場や消費の場が、身近にあれば理想的です。しかし本市の経済構造はメーカーが少なく、仕入れ、加工、販売の循環が市内では完結できず、町工場の多くは市外、県外に取引先を求めているのが実態です。わが団もこれまで、地域内循環への構造改革を提案し、そのために地域産業の育成を柱に、企業誘致や市内の大学、国の独立行政法人、または民間の研究機関等、地域の潜在的知的財産の有効活用、そして連携の強化、市内企業とのマッチング等を、現場に足を運びながら、模索し続けてきました。しかし、YRP関連事業を含め、地元企業との技術格差の壁から、いまだ、連携の広がりが見えてないのが現状です。
 そこで市長の言われる「市内で担える仕組みづくり」についての具体的な方向性について、是非ともご所見をお聞かせ下さい。
 次に、「地域経済活性化基本条例」の制定について伺います。
地域にお金が循環する地域社会を目指して、地域経済活性化基本条例をつくることについては、背景の違いこそあれ、先行自治体として、足立区と江東区が実施しています。条例設置の経緯や、実施後の経過について、お話をお聞きしてみると、メリットとデメリットがあることも認識する必要があります。
 具体的には、自治体として前向きの姿勢は大事だが、作った以上、何かしてくれるのではとの、行政への依存体質が増幅するのではないか?
 また、毎年の予算がこれまでの経済対策に屋上屋を重ねることにならないか。
 また、条例をかぶせることに対する地域の負担。さらには、1,2年はよいが、形骸化することの心配など、課題も多く指摘されているようです。
 しかも神奈川県条例には、商店街活性化条例、中小企業活性化推進条例などがあり、整理する作業が必要となるなど、市長の思いとは裏腹に、かえって分かりにくくなることも懸念されます。
 そこで、市長に伺います。経済は生き物であり、理念条例が適しているものなのか、条例が単なるパフォーマンスに終ることのないよう、条例の制定にあたっては、総合的な判断が求められると考えますが、市長は条例制定に当たっての市長の基本的な考え方について、ご所見をお聞かせ下さい。

【地域自治活動の活性化】
 次に、地域自治活動の活性化について伺います。
 所信表明で市長は、『これまでの施策は「市民はまだまだお上意識が強く、行政に依存している」という前提で、制度設計がなされていた』と述べられておりますが、正直、何を言おうとされているのか、よく理解できません。市長の言われる「お上意識」とは一体何を指しているのでしょうか? また、市民が行政への依存体質を前提に、これまでの制度設計がなされてきたとは、一体何を指しておられるのでしょうか? 先ほどの歴史観や文化観にズレを感じる一人として、市長の市民観についても、ここで是非ともお聞かせ頂きたいと思います。その上で、これまでの施策の制度設計上の問題点をどうお考えなのか、合わせてご所見をお聞かせ下さい。
 次に、行政センターの今後の役割と分権の考え方について伺います。
 市長はマニフェストの中で、「地域の特色や個性を生かすまちづくりを、市民が主役なって進めていくため、地域協議会を設置し、予算と権限を配分するとし、また行政センターへ権限を委譲し、地域の自治機能を強化充実する」と述べられております。
 まず、行政センターの機能については、すでに受付業務中心から、地域の窓口サービス重視へ、機能のシフトが進められており、地域の町内会や自治会等との連携も強化されつつあると思います。
 市長は、行政センターの市民サービス体制を再構築し、現在行っている業務に加えて、訪問サービスや、オンラインのテレビ電話を利用した相談体制を整備するなど、地域の問題や相談業務を、行政センターが総合的に担える体制を志向されているように思います。
 また、地域活動の推進組織として、地域協議会を設置し、予算と権限を配分するとしています。参考事例として昨年、総務常任委員会で大阪の池田市を視察して参りました。
地方分権の究極とも言える地域分権のあり方について、「まちづくり基本条例」に基づいた「地域コミュニティー推進協議会」の活動の状況を学ばせていただきました。池田市は人口規模から行政センターのような出先機関がなく、また、自治会組織も全地域に確立されていないなど、本市の自治機能とは状況が違うものの、住民が主体的に地域運営に関わり、権限と予算を配分していくことは、「自分たちのことは、自分たちで」という、地域主権の一つのあり方として参考になりました。
 しかし、地域分権の本質は、権限の委譲とともに責任の委譲でもあります。その後の池田市の地域コミュニティー推進協議会の推進状況をお聞きしても、リーダーのなり手が続かないことや、その後の広がりが出来ていないこと、そして何よりも、地域の民意の集約が大変に難しいことなど、実に多くの課題があると聞いております。
 そこで、市長の地域内分権の基本的な考え方と、今後の行政センター機能のあり方について、改めてご見解をお聞かせ下さい。

4.政策実現のための推進体制について
【市役所の改革】
 次に、政策実現のための推進体制について、まず、市長のめざす「市役所改革」について、何点か伺います。
 まず、改革の前提条件となる、市長の職員観について伺います。
 市長はマニフェストにおいて、「上司の判断の正否を問わない」「責任を感じない」「仕事は指示されるまでやらない」「冷笑、嘲笑」「事大主義」「画一主義」「小さな権限を大きく見せる」など市役所にはびこる、悪しき官僚文化を打破していく、と言われておりますが、所信表明では、それは36年間続いた官僚出身の「トップの姿勢」を批判したものであると言い直しておられます。
 一体全体、市長は職員をどう見ているのか、今後の市役所改革の前提条件ですので、市長の職員観について、まずお聞かせください。
 その上で、新たな人事考課システムの構築や、陰で努力している人が公平・公正に報われるような、信賞必罰を徹底する仕組みづくり、さらに、市民の期待に応える体制づくりのために、内部統制を強化すると言われておりますが、そのねらいや、制度の中身、そして手法について、それぞれ分かりやすくご説明頂きたいと思います。
 また、市長は職員への登庁あいさつの中で「太陽のような市長」になりたい、と訓示されました。その一方で、悪しき官僚文化の染み付く市役所の体質を批判され、内部統制を強化するシステムを検討されると言われておりますが、職員一人ひとりのやる気をいかに引き出せるのか、「北風」と「太陽」を同時にあてるような混乱が生じないよう、賢明なリーダーの力量が問われるところです。これらの制度改革によって、市役所のエンジン機能が十分に発揮できるのかどうか、市長の率直なご見解をお聞かせ下さい。

【財政の再建】
 次に、財政の再建について、4点伺います。
 はじめに、これまでの行財政改革の評価と課題について伺います。
先ほども若干触れましたが、財政の健全化への取り組みは、市政を預かるトップリーダーの最大の行政課題であることは、論を待ちません。市長が将来を見据え、行財政改革をさらに進めていこうという熱意は、前蒲谷市長も吉田市長以上に強かったかも知れません。市長もご存じの通り、前蒲谷市長は、平成18年度〜22年度までの5年間で、職員325名の削減などを目標とした、集中改革プランに果敢に取り組み、平成18年度〜20年度までの実質3年間で、削減効果額として約52億円の行財政改革を断行しました。これによって、当初の数値目標として掲げた人件費比率、新規債発行比率は、平成20年度には、すでに達成し、残りの公債費比率もほぼ達成域に到達しつつある状況です。
 そこで、これまでの行財政改革の評価と今後の課題について、市長の忌憚のないご所見をお聞かせ下さい。
 また、今後の数値目標と、それに向けた具体的な取り組みについて、合わせてご所見をお聞かせ願います。

 
 財政の再建の最後の質問として、市長が外郭団体改革の中で、特に主張されている、土地開発公社の廃止・解散を含めた見直しについて伺います。
 高度成長時代に公共事業用地の先行取得を目的に設立された、土地開発公社の役割が終わったという認識は私たちも同様であり、かつてこの本会議でも、問題提起させて頂いたところです。いつまでも保有し続ければ、金利や管理経費がかさみ、隠れ借金と言われる公社の負債が膨らんでいくからです。まさに問題の先送りです。
 しかし、問題は約111億円と言われる保有資産を、どのように処分してゆくのかという点です。その清算の手法と、今後本当に必要な公共事業用地を確保するための新たな仕組みを、財源を含めてどのように対応してゆくのか、清算手続きの基本的な考え方と、今後のプロセスについて、また、今後の土地の先行取得のための新たな仕組みづくりについて、どのようにすべきとお考えか、市長のご所見をお聞かせ願います。

【市長の姿勢】
吉田市長
 次に、市長の姿勢について、2点伺います。
 市長は相手に媚びたり、遠慮したりするのでなく、自然体で自分の信念に正直でありたいと言われていますが、その一方で「玉座に対する虚礼」を廃してといわれています。極力無駄を省き、市長だからといって特別扱いをしないというスタンスのようですが、「玉座」という表現を使うこと自体が前時代的であり、そもそも市長の立場を「玉座」という特権的なものだと捉えておられるのか、まず、その真意について、お聞かせ下さい。
 また、来賓室を会議室に変更したり、シャンデリアのある市長応接室も廃止するなど、3階の機能を縮小されていますが、市長の専用公用車や市長室の専用トイレを使わないという、ぜいたくやムダの削減についての個人的なお考えは自由でしょうが、横須賀市民の代表として、来賓をお迎えする時のあり方や場所については、おもてなしの心や、42万都市としての品格も当然考えるのが、普通の考え方ではないでしょうか?個人の価値観や、玉座に対する虚礼を廃したという、大人げない満足感だけで決められるべきものではないはずです。その点について、市長の率直なお考えを是非ともお聞かせ下さい。
 最後に、財政再建へ向けた市長の姿勢について伺います。
 財政再建に強い意欲を示す吉田市長にとって、市長の姿勢としてまず示さねばならない点は、自ら身を削る姿勢ではないでしょうか?
 全国最年少市長となった千葉市の熊谷市長は、就任後、初の記者会見で、1期4年で約3100万円にも上る退職金を半減し、年間2100万円の市長給与も大幅カットする意向を明らかにしました。前蒲谷市長も財政健全化の一環として、時限的な措置とは言え、職員給与の削減を断行し、自らを含めた特別職についても10%の削減を実施しておりました。
 しかし、職員の給与カットは依然として続いているものの、市長をはじめとする特別職については、前市長の任期までとされていたため、現在はその効力を失っており、満額支給の状態となっております。「乾いたタオルをさらに絞るよう」にとまで言われた市長の財政再建にかける情熱とは裏腹に、自ら身を削ることは何も言わないで、それで本当に財政再建ができるのか?との市民の声も聞こえて参ります。
 そこで、市長給与並びに4年間で2400万円という、市民感覚からは到底かけ離れた高額な退職金について、市長はどのようにされるおつもりなのか、これからの横須賀を牽引する「トップの姿勢」として、市長の忌憚のないご所見をお聞かせ下さい。
 以上で、私の第一問を終わります。
 市長のご答弁によっては、再質問させて頂きますので、よろしくお願い致します。


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