TOPページ活動報告>11.07.26〜28 地域運営協議会・歴史的建築物の保存・旧住民投票条例について視察報告
 地域運営協議会・歴史的建築物の保存・旧住民投票条例について視察報告 (7月26〜28日) 
期間:平成23年7月26日(火)〜28日(木)
視察都市等及び視察項目:
  1.広島県福山市 地域運営協議会について
  2.広島県 呉市 歴史的建築物の保存について
  3.山口県岩国市 旧住民投票条例について
 1.地域まちづくり推進事業 視察報告
実施日時 7月26日(火)
実施場所 広島県福山市、市役所
調査事項 地域運営協議会について
調査内容
 福山市は、瀬戸内海のほぼ中央、広島県の東南端に位置し、1619年徳川譜代の臣、水野正成が備後10万石の領主として城を築いたことに始まり、以来約390年、備後の政治、経済、教育、文化の要として発展の歴史をつづってきた。
 先の大戦で市街地の約8割が焦土と化したが、いち早く都市計画事業に着手し、大規模製鉄所の誘致をはじめ、備後工業整備特別地域の指定を受けるなど、めざましい発展を遂げてきた。
 1916年の市制施行以来、周辺の市町村の編入と合併を繰り返し、現在に至る。
面積:518.11平方キロメートル
人口:471,617人(2011年4月1日現在)                         (福山市資料より抜粋)

 新幹線の福山駅にほど近い福山市役所にうかがい、お話を聞かせて頂いた。
「地域まちづくり推進事業」は、住民主体の地域まちづくりに向けた事業で、市民と市が協働することによる「まちづくり」である。
 平成18年に立ち上がった事業で、主な事業は、1.地域課題に取り組む事業 2.地域の活性化に向けた事業 3.コミュニティーの育成に取り組む事業 4.地域の環境づくり並びに健康づくりに取り組む事業 5.その他特に市長が必要と認める事業に対し、補助金を充てる事業である。
 100万本のバラ
 バラの町福山は、市と市民の協働事業の一環として100万本のバラの花を目指している。市中央部のバラ公園(5,500本)と各家庭に協力を得、庭などにバラを植えてもらっている。
 2010年に策定し、現在64万本。2016年に目標達成を目指している。
 小学校区ごとに区切って活動を展開しており、住民同士の情報の共有化など、横の連携で年々協力者・参加者が増加している。また、団体同士でも同じような傾向があり、問題解決におけるノウハウの共有など、成果を上げている。
 反面、活動の浸透が不足している所があり、住民の自主性が弱いところもある。また、若い後継者がいなかったり、マンネリ化していると言った問題点もあるようだ。
 まちづくりパスポート事業
 市民ひとり一人がより活動に参加してもらうことを推進するために、「パスポート」を発行している。
 地域活動または、講座や学習、体験活動、各種ボランティアなどに参加した場合にポイントを付与し、パスポートに加算し、たまったポイントは、公共施設への入場割引や図書カード、バラの苗、映画無料鑑賞券などと交換できる事業。
 発足当初は参加者が少なく心配されたが、2009年と比較し2010年には参加者が倍増し、好評を博している。
 所感
 我が市では今、地域連絡協議会を立ち上げようとしているが、区画地域が広過ぎて各自治会や町内会、連合町内会が困惑しているようである。
 今回視察した福山市は、小学校区に絞り込んで活動を展開し、非常にうまく行っていると感じた。
 中でも市をあげて取り組んでいる「100万本のバラ」事業には、市民の誇りさえ感じる。我が市も市民の皆様と市が一体となり、心から喜んで頂ける事業を模索すべきである。
 2.第一術科学校 視察報告
実施日時 7月27日(水)
実施場所 広島県江田島市、海上自衛隊第一術科学校
調査事項 歴史的建築物の保存について
調査内容
 海上自衛隊には第一から第四まで四つの術科学校が設立され、其々が異なる技術を専門的に教育している。今回の第一術科学校では、幹部および海曽士自衛官に対して砲術、水雷、掃海、航海、通信等の主として艦艇術科に関する教育を実施している。第一術科学校内には様々な歴史的建築物、教育施設等があり、一般見学が可能な施設を公開している。昭和35年から広報の一環として校内見学を実施しており、延べ見学者数は450万人(平成21年末現在)を数え、年間約7万人が来訪される江田島を代表する見学施設となっている。
 各種施設の紹介
1.大講堂
 鉄骨煉瓦石造の大講堂は大正6年(1917年)に兵学校生徒の入校式、卒業式また精神教育の場として建築された。外壁には瀬戸内海産の花崗岩を使い、内部はほぼ吹抜けとなっており、約2000名の収容能力がある。90年以上経った今日も、変わらぬ姿で、建っている。
 現在は幹部候補生、自衛隊生徒等の入校式、卒業式等儀式に使用されている。

2.幹部候補生学校庁舎(旧海軍兵学校生徒館 通商赤レンガ)
 通称「赤レンガ」と呼ばれ全国的に有名な、幹部候補生学校庁舎は、日清戦争の前年、明治26年(1893)に海軍兵学校生徒館としてその生活、教育のため建築された。
3.教育参考館
 ギリシャ神殿風の鉄筋コンクリート造の2階建てのこの教育参考館は、兵学校卒業生の積立金及び一般企業等の寄付をもって、昭和11年(1936)に建築された。
 教育参考館には、戦前約40,000点の歴史的資料が保存されていたが、終戦時、一部の貴重な資料を厳島神社、大山祗神社等に奉納した他は、進駐軍による没収を恐れ焼却処分とされ、現在は、返却された資料等約16,000点を保存しており、そのうち約10,000点を展示している。

 主な展示資料
 ・勝海舟の書
 ・広瀬武夫中佐の資料
 ・佐久間勉大尉(第6潜水艇長)の遺書
 ・海軍将校の書
 ・特攻隊員の遺書
 ・横山大観画伯の富士を描いた作品「正気放光」
 まとめ
 鉄骨煉瓦石造の大講堂や「赤レンガ」の旧海軍兵学校生徒館は、日本が世界を意識し欧米列国に追い付け追い越せの時代の勢いを感じさせる洋式建築であった。海軍から海上自衛隊という変遷はあれど、歴史と伝統を重んじる特性をもった組織であったがゆえに施設を保護・活用しながら文化とともに受け継がれてきた事実は、同様な旧海軍関連の施設を有する横須賀市においても大いに参考になるもと思われた。単なる遺跡としての保存・鑑賞の域に留めるのみではなく時代・文化の継承という視点は横須賀市にとっても必要な視点ではないか。そこに新たなアイデアが生まれ、広く展開する可能性があるのではないだろうか。
 3.住民投票条例 視察報告
実施日時 7月28日(木)
実施場所 広島県岩国市、市役所
調査事項 旧住民投票条例について
調査内容 岩国市住民投票条例の概要
 目的
 市政運営上の重要事項について市民の意思を問う住民投票の制度を設け、市民の意思を市政に反映するとともに、市政への市民参画を推進することを目的とすること。
 岩国市住民投票条例の作成過程
  • H15年5月
    総合政策部に政策推進室(3名)を設置し住民投票条例について検討開始
  • H15年11月27日
    総合政策市民会議へ「住民投票制度の導入について」諮問
    同日のH15年度第2回総合政策市民会議で審議
  • H15年12月15日〜H16年1月15日
    パブリックコメント実施(市報12/15号、市HPで意見募集)
    ⇒10件の提言(市報3/1号に市の考え方を掲載)
  • H16年1月21日
    H15年度第3回総合政策市民会議で審議
  • H16年1月26日
    総合政策市民会議より岩国市住民投票条例(案)骨子について答申
  • H16年2月24日
    H16年度第1回市議会定例会で岩国市住民投票条例案を提出
  • H16年3月11日
    総務常任委員会で審議
  • H16年3月15日
    定例会本会議にて可決(修正案2件は否決)
  • H16年10月1日
    岩国市住民投票条例施行
「米空母艦載機の岩国基地への移駐案受け入れの賛否を問う」岩国市住民投票実施に至る経緯について
  • H16年7月〜
    日米両政府間で、米軍再編の一環として「米軍厚木基地機能を岩国基地へ移設する方向で検討している」との報道がなされた。
  • H17年6月23日
    岩国市議会は全会一致で『米海軍厚木基地機能の岩国移転に対する要望決議』を採択した。
  • H17年9月13日
    市民団体が約6万名の米海軍厚木基地機能の岩国基地への移転反対署名を市長に提出した。(市より外務省へ提出)
  • H17年10月29日
    在日米海軍再編に係る中間報告がなされた。
  • H18年1月20日
    岩国市議会全員協議会が開催され、国(防衛庁、防衛施設庁)から在日米海軍再編にかかる説明がなされた。
  • H18年1月20日〜2月7日
    基地周辺住民や連合自治会等を対象に、在日米海軍再編問題に関する説明会を開催した。
  • H18年2月7日
    市長が「米空母艦載機の岩国基地への移駐案受け入れの賛否を問う」住民投票の発議を行った。
  • H18年2月21日〜3月5日
    市内15か所で住民投票に関する住民説明会を開催した。
  • H18年3月5日
    住民投票実施日を告示。(期日前投票3月6日〜11日)
  • H18年3月12日
    住民投票を実施し、受入反対が有効投票数の89%を占めた。(投票率58.68%)
 所感
 岩国市住民投票条例制定時当時の市長は、基地反対ではなく議会の対立は無かった為、修正案は2案(1案は、保守系から4条の議会と市長の発議を削除。もう1案は、共産党から議会請求と市長を削除、50%成立案を1/3に変更)でたが否決され賛成多数で可決された。
  その後市長の姿勢が変わり、「米空母艦載機の岩国基地への移駐案受け入れの賛否を問う」住民投票の発議を行い、住民投票が行われ、受入反対が有効投票数の89%となった。
 この結果を受けての現状の状況を伺ったところ、下記のように問題点が挙げられていた。
 住民投票条例の問題点
  1. 市民への情報の提供の仕方で投票結果が左右されている。岩国市の場合、市からの情報はデメリット(騒音、治安等)ばかりでメリット(再交付金10年で130億円、民間空港誘致等)の提示が無かった為、圧倒的反対の結果となり、国・県に対して非協力的な態度を強めてしまい、その後国・県との関係が上手くいかなくなった。
  2. 市民の意見を聞くのはアンケートで十分。住民投票は、「結果を尊重する」とされているが行政への強制力が無い。尚且つ高額な費用がかかる。(岩国市の場合2,200万円)
  3. 岩国市の条例では、市長のみ住民投票を行う場合の条件がなく、市民、議会に対して圧倒的に有利になっているのは、どう考えても異常である。(岩国市では制定当時、市長と議会の関係は良好で問題になっていなかった)
  4. 何を想定して作るのか明確なものがなければ制定する意味がない。
  5. 国の専権事項(基地問題等)は住民投票に馴染まない。
  6. 現在岩国市では、デメリットよりもメリットの方が大きいと市民の意識が大きく変わり、市長も基地容認の市長に変わっている。住民投票条例は市町村合併以後議論されておらず、必要性も無いというのが現状。

    本市においても、住民投票条例について以上の問題点を参考に確りと議論し、横須賀市民にとって本当に必要なものなのか結論を出したい。

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